相場を読む上でも集団心理って大事らしいけどホントかな・・・?
FX初心者にとっても、集団心理を理解することで相場を読むコツが分かってきます
集団心理について
FXは集団心理の影響が色濃く反映される市場での取引なので、相場を読む上で大事なものと言えます。
このページでは、集団心理を理解するうえで重要になる代表的な「5つの集団心理」や「集団心理を読むコツ」について紹介していくので、FX初心者の方はぜひ参考にしてみてください。
それでは、まずは集団心理とは何かについて見ていきましょう。
集団心理とは
「集団心理」とは、集団での合理的な判断ではなく、ひとつの考えや意見に流されてしまうことです。
例えば、ベテランのFXトレーダーが「ドル円は上昇する可能性が非常に高い」と発言したことら、ドル円の「買い」を検討するトレーダーが多くなります。
このような状況は、まさに集団心理が働いていると言えるでしょう。
とくに日本人は「皆で渡れば怖くない」という考えが強い傾向にあるので、他民族に比べて集団心理が強いと言われています。
為替でも集団心理
為替においても、もちろん集団心理は生まれます。
為替は機械的に動いているわけではなく、通貨を売買するトレーダーの行動によって動いています。
そのため、通貨ペアを「買う」人が多ければ為替は上昇し、「売る」人が多ければ為替は下落します。
したがって、集団心理を知っておくことは、FXの勝率を上げる上でも重要になってきます。
集団心理の重要性
ここからは、集団心理の重要性について詳しく見ていきましょう。
① 相場の動きを知るため
まず1つ目に挙げられるのは「相場の動きを知るため」です。
すでに上述したとおり、為替相場は機械的ではなく、通貨を売買するトレーダーの行動によって動いています。
そのため、集団心理を押さえておくことで、相場の動きをある程度は知ることが出来るようになります。
例えば、アメリカの景気が年々良くなっているとニュースなどで報じられていた時、多くの人がアメリカのこれからの経済はもっと伸びると考えるでしょう。
それによって、米ドルを購入する人は増えるので、ドル円のチャートは上昇します。
FXトレーダーにとってはドル円の「買い」でエントリーをすれば、高い確率で利益を得られることになります。
上記のように集団心理から相場の動きを知ることができるため、ひとつの事象からどのように集団心理が相場に影響するか考えるようにしましょう。
② 機関投資家の動きを知るため
つづいて、2つ目は「機関投資家の動きを知るため」です。
為替相場の世界には「実需筋」と「機関投資家」と「個人投資家」が取引に参加しています。
この中で最も注意しなくてはいけないのが「機関投資家」です。
理由は、機関投資家は圧倒的な資金を調達できるので、機関投資家の行動でチャートを変えることが出来るからです。
例えば、実需筋や個人投資家が「買い」でエントリーしても、機関投資家の圧倒的な資金による「売り」でエントリーがはいれば、高い確率でチャートは下落します。
機関投資家は、個人投資家たちの集団心理を使って、逆張りを仕掛けてくることがしばしばあります。
そのため、個人投資家の集団心理を押さえておくことは、機関投資家の行動を知ることに繋がります。
FXで相場に影響を与える5つの集団心理
ここからは、相場に影響を与える5つの集団心理を詳しく見ていきましょう。
① 損失を回避する心理
基本的にすべの投資家は、損失を出したくないと考えているため、出来る限り損失を出さない行動をとります。
そのため、この集団心理が相場で強く働いた場合、リスクが高いと判断された相場では市場の参加者が少なくなります。
その場合、相場はテクニカルよりもファンダメンタルを優先する傾向があるため、リスクが高い相場で取引する場合は、ファンダメンタルを優先するようにしましょう。
② 今までの苦労に執着する心理
誰でもコツコツと積み重ねてきた苦労に固執してしまいます。
例えば、日々のトレードで少しずつ積み上げた10万円の利益が、ほんの一瞬で失ってマイナスになった場合、何とかして取り返そうと考えます。
この心理が強く働いた場合は、さらなる損失を生み出す可能性が高ります。
理由は、いつもに比べて冷静な判断ができなくなる可能性が高く、ギャンブル的なトレードになる恐れがあるからです。
そのため、大きな損失を被った場合には、必ず一度チャートから離れて、落ち着いてから判断するようにしましょう。
③ 現実を逃避する心理
人は皆、よい結果が続くと悪い結果になったときに認めることに時間がかかります。
例えば、10万円の含み益が5万円の含み損になってしまったときに、いつか含み益に戻ると考えてしまいます。
しかし、この心理が強く働いた場合、適切な決済ができなくなる恐れがあります。
現実逃避して時間が過ぎていくことで、含み損が10万円、さらには20万円と増えていくこともあるので気を付けなければなりません。
④ 人の意見を頑なに信じ続ける心理
例えば、「ドル円はこの先、下落する可能性が高い」とプロのトレーダーが発言したら、かなり信頼性が高いと思い参考にすると思います。
多くの人はプロトレーダーの発言を参考にすると思いますが、プロトレーダーの言ったことが絶対正しいわけではありません。
影響力のある人の意見を頑なに信じ続けると、いつか大きな損失を被る恐れがあります。
そのため、プロだからという理由だけで判断せず、ほかの自分が収集した情報と併せて取引するようにしましょう。
⑤ 過去の経験則に執着する心理
例えば、これまで含み損を抱えていても、ナンピンすればどこかのタイミングで含み益になる経験を幾度かしていた場合、これからもナンピンをし続けて含み益に変わることを信じるでしょう。
しかし、過去に起こったことが今回も必ず起こるとは分かりません。
実際に、過去にナンピンをし続けたことで億単位の損失を出したトレーダーが存在します。
過去の経験則に執着すると、状況次第では大きな損失を招くので過去に捉われすぎないように取引するようにしましょう。
集団心理から値動きを読むコツ
集団心理から相場の値動きを読むコツは「ひとつの事象から多くのトレーダーが何を考えてどのように行動するのか予測する」ことです。
例えば、「ある先進国でデモから内戦にまで発展した」という情報からトレーダーはどのように考えるのか予測してみましょう。
「軍事力が強い国だから経済の回復も早いだろう」「遠い国で日本との関係性を考えると、日本経済に大きな影響はないだろう」など、さまざまな予測ができます。
このように予測される考えから、投資家がどのような行動をとるのかを考えるようにしましょう。
投資家の行動を考えられるようになれば、これから起こる値動きをある程度予測できるようになるかもしれません。
集団心理を読む時の注意点
ここからは、集団心理を読む時の注意点を詳しく見ていきましょう。
分かりやすい時こそ注意
まず、「分かりやすい時」こそ注意するようにしましょう。
集団心理は個人投資家だけではなく、機関投資家も利用していることを忘れてはいけません。
分かりやすい時こそ、機関投資家が仕掛けてくる可能性が高いと言えます。
理由は、機関投資家にとって大きな利益を得られる絶好の機会だからです。
「分かりやすい時」にエントリーする場合は、あらかじめしっかりリスク管理してから取引を進めましょう。
常に機関投資家を意識する
機関投資家の存在を常に意識することをこころがけましょう。
機関投資家は圧倒的な資金を持っているので、機関投資家の思惑に引っかかると大きな損失につながります。
そのため、個人投資家の動向だけではなく、集団心理から機関投資家の動向も予測するようにしましょう。
ヒゲはダマシとして意識する
基本的にヒゲは「ダマシ」として意識するようにしましょう。
ヒゲは、機関投資家が罠を仕掛けた跡と考えられるので、ヒゲが多い時は機関投資家が続けざまに罠を仕掛けている可能性があります。
ヒゲを含めたシナリオを立てていると機関投資家の思惑に見事に引っかかる可能性があるので、ヒゲは必ず無視して、実線のみでシナリオを立てることをオススメします。
集団心理を読む時の注意事項
ここでは、集団心理を読む時の注意事項について詳しく見ていきましょう。
① 失敗した時のシナリオも用意
たとえ集団心理を読めたとしても、100%当たる保証はありません。
失敗する場合もあるので、失敗したときの対処方法も必ず考えておくようにしましょう。
とくに「損切り」のシナリオは必ず立てておくことをオススメします。
適切な損切りができれば、集団心理を読み違えたとしても大きな損失を回避することができます。
② 集団心理に流されて良い場合も
ときどき「集団心理を読んだ上で、逆張りすべき」とも言いますが、これは必ずしも正しいわけではありません。
例えば、大きなトレンドの発生が予測できている時に、逆張りすることは大きなリスクを伴います。
理由は、FX取引の基本はトレンドにいかにうまく乗るかなので、多くの人がトレンドと同じ方向にエントリーするからです。
わざわざリスクを伴う正攻法とは逆の行動をする必要はありません。
集団心理を読む最終的なゴールは「値動きを正しく予測する」ことであって、逆張りを仕掛けることではないため、気を付けるようにしましょう。
③ 決済時の集団心理も予測
FXは、エントリーしたら終わりではなく、決済までがFX取引です。
そのため、トレーダーはどんな心理の時に決済するのかを予測するようにしましょう。
決済するタイミングの心理を予測できなければ、適切に決済するタイミングを見逃すことになるので、状況によっては大きな損失を被ります。
集団心理をうまく利用してトレーダーとしてレベルアップ
このページでは、FXの集団心理について詳しく見てきました。
「集団心理」とは、ひとつの考えや意見に流されてしまう心理のことです。
一見すると、FXに関係があるとは思えないように感じますが、為替相場はトレーダーの売買行動によって動くので、実は非常に影響を受けやすいと言えます。
集団心理を読めるようになれば、相場の値動きを予め知ることができるようになります。
また、機関投資家の行動も予測できるので、大きなリスクを回避できる可能性が高まります。
FX取引でコンスタントに利益を得るためには、集団心理を読むための知識と経験は必須と言えます。
そのため、ひとつの事象から他のトレーダーはどのような影響を受けて、どのように行動するのかを考えることが重要になるので、FX初心者であればレベルアップのためにもぜひ参考にしてみてください。
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